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木工品

岩谷堂箪笥

岩手県の伝統的工芸品として、南部鉄器や秀衡塗と並んで名高い岩谷堂箪笥。漆塗りの堅牢そうな材とダイナミックな飾り金具の組合せで、一見してそれとわかる伝統工芸家具です。岩手県の南部、現在は奥州市江刺区となっている地区に、「岩谷堂」の地名が今も残ります。岩谷堂地区には、「金打」という集落もあり、古くから木と金物の工芸が栄えたことが推測されます。岩手といえば、このほど世界遺産に認定された奥州平泉が有名ですが、京の都にも劣らぬ繁栄を築いた奥州の豪族・藤原氏は、平泉以前は、このあたりに館がありました。木工、漆工芸、そして金工の総合技術である岩谷堂箪笥は、そんな繁栄の地で 伝統技術を重ねていったことでしょう。 江戸時代に入って、岩谷堂城主の産業奨励もあり、現在のような、いわゆる箪笥型のものが定着し、近隣で知られるようになりました。 箪笥は、その頃の人々にとって、一生ものの着物類や金品を大切に守る必需品で、何よりも堅牢で、その家にあって象徴的なものが喜ばれたのだと推測できます。