知るほどに楽しくなる、
ニッポンが好きになる。
伝統工芸のスペシャルサイト。
塗物

秀衡塗

秀衡塗の起源は遠く平安時代の末期にまで遡る。当時の奥州を治めていたのは、時の権力を思うがままとしていた藤原家三代秀衡。彼は、京の都から職人を招きよせ、奥州特産の漆と金を惜しみなく使った器を作らせた。これこそが、秀衡椀の名で知られる秀衡塗の始まりであった。秀衡塗の代表的な意匠は、源氏雲に春秋の草花や果実などを描き、さらに金箔を使って有職菱紋を表すなど、平安、鎌倉、室町時代にわたる豪気な華やかさを誇っている。豊かさを感じるたっぷりとした形、伸びやかな筆致の漆絵、黒、朱、金を基調にした配色からは堂々とした風格が感じられる。奥州藤原氏が歴史から消えた後、江戸時代末期になると秀衡塗はその拠点を平泉の隣、衣川村に移し、現在に至っている。