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織物

葛布

鎌倉時代、静岡・掛川の山深い滝に打たれて修業をしていた行者が葛を見つけ、この地の人に繊維の採り方を伝えたのが「葛布」づくりの始まりとされています。6月から9月にかけてその年に出た新しい葛のつるを採り、釜で煮てから冷ましたのち自然発酵。芯と表皮の間にある部分を集めて洗いをかけ、ようやく原料が完成します。この繊維を緯糸(よこいと)として織った葛布は、江戸時代には、裃(かみしも)地や乗馬袴地、道中合羽などに用いられました。現在では、掛け軸や帯地をはじめ、ハンドバッグや財布、メガネケースなど用途は様々。伝統を絶やすことなく守り、後世に伝えていこうという人々の手によって作り続けられています。