知るほどに楽しくなる、
ニッポンが好きになる。
伝統工芸のスペシャルサイト。
織物

唐桟織

江戸時代にインドから伝わった木綿縞は、その積出港の名を冠し、サントメ縞と呼ばれていたが、しだいに舶来ものを意味する唐の文字が付け加わり、唐サントメと呼ばれるように。さらにまた変化して、ついには唐桟と呼ばれるようになったという。とはいえ鎖国の世、鮮やかな赤や藍のインド渡りの布は超貴重品。折しも、日本での木綿栽培が一般に広まっていたため、唐桟の代用とすべく、木綿縞が日本各地で織られるようになった。また、町人の贅沢を禁じる令が多発された江戸時代、天保の改革では絹織物の着用が禁じられたこともあり、絹に代わる粋な織物として国内産の唐桟織がもてはやされるようになる。なかでも、博多、西陣、堺、また川唐で知られる埼玉県川越市などが産地として知られていた。  千葉県・館山の唐桟織は、明治創業だが、江戸時代よりの技法にのっとり、細番手の木綿糸を天然染料で染め、手機で織り続けている。昭和59(1985)年に、千葉県の伝統工芸品に選定されている。